40.『原初』の神

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※ダイス視点

グレイスとヨシなら、上手くやる。アイツらは、ちゃんとやるべき事をわかっているから大丈夫。

オレはケイが来るのを信じる。

――海が荒いな。

渦の回転が速過ぎる。

――オレじゃない。

ジニアスか。

この海は、何処にも無い深さ。海溝は暗闇で見えない。

「光の精霊ルナ。深海に行き、『光』を作れ」

水位がドンドン下がっていく。まさかな。

光が灯った海の海溝には、巨人がハマっていた。アレがジニアスか?

化け物中の化け物と、ハデスが言っていたヘカトンケイル以上のサイズ。

この星は、オレが知っている、どの星よりも数段大きい。

そして、あの海溝は二十五キロメートルはある。

大巨人はその海溝に丁度、下半身が収まった形でハマって暴れているな。

水位が下がっているのは、この海水を飲み込んでいるから。

アルコールを相当混ぜたのに、全部飲み干すつもりなのかよ。

元の体はどうだ?

やれやれ、確かめるのが先だな。

「――~~《Ocean Quake/大海震》~~――」

海水から、巨人の体を調べる。

こりゃ、誰でも呆れるぜ。ジニアスの巨人化で確定だ。

全長五十キロ以上。

肉体がある。血流もない。神経もない。でも、動いている。

限りなく、人体と同じ構造。死後硬直が始まっていない、人の死体に似た感触。

『Earth』二つが動力限。

あんな真似も出来るものなのか・・・・・・。

精霊の主マクスウェルが教えてくれた。

あの体は、精神体。生命エネルギー。

海溝が破壊されるのも、時間の問題だ。

体の強度はどうだろうな?

ハマっている内に、もう少しだけ、確かめるか。

「――~~《流大酔刃》~~――」

一応、切り刻む事は出来たが、浅い切り傷程度。やはり、致命傷にはならないか。

体は精神体なのは、確定。

切り傷も、すぐに戻った。血なんて出る訳がない。

『ウガァァァォォォォオオオオオオ、ウウウ、ガガガガガガァァァアア!!!』

何だ。獣そのものだな。もう少しで、海溝から出てくる。

壁を殴りつけての破壊。

あの水圧で、あの動き。

地上だと相当速い。

対策を考えないと、止めるのが難しい。

あぁ、こんな時は、まず酒だ。酒酒酒。

オレには重要な事だ。あまり、難しく考えるな。

ランがヘカトンケイルに、使っていたような広範囲で貫通力のある技でいくか。

まだ、ジニアスは二回、能力を使える。三回はない。

オレの能力での大技は、まだ駄目だ。使ったら、仕込みが台無しになる。

――『原初の神』か。

精霊達にも色々聞くかな。参考になるかもしれん。

「あのサイズに対抗する案はあるか?意見があったら、伝えろ」

おぉ、皆考えているんだな。うん、やはり、その案にたどり着くよな。安心した。

しかし、ヒドラとは、規格が違う。一回限りだな。

使い所が難しいな。

失敗すれば、止める手を失う。

酔いが足りない。はぁ、三樽程空けるか。まだまだ、飲め飲め。

何だ。あれ?白い円?

天体の軌道が戻っていく。グレイスとヨシが、成功したんだな。上出来だ。

それなら、もう少しでアイツらが、火星に戻る。

ヨシを向こう側に行かせて良かった。言葉にしなくても、理解する奴だ。

『予言』で先読みしてくれる。オレの秘策も伝わるはずだ。

アイツらが火星に戻るまで。

それまでは、意地でも、山脈へは行かせない。

『ウンンァァアアアア!!!ドゴダ!!!ゴロシデヤルゥゥ!!!』

――海溝から出やがったな。海水の殆ど飲み干してる。

反則だろ。威圧感あり過ぎだ。

『絶対的な差』か。

何処まで自我があるのかな?

大気がピリピリいって、精霊が怯えてる。

もう、咆吼が空砲みたいな威力だ。

何もかも、規格外。コレがジニアスか。

アレが、『原初の神』クロノス――。

大声も怠い。――《共鳴》

「コッチだ。ジニアス」

『ゾォズシャッ――――ン!!ドドッ』

こんな大剣ありかよ!?

幾ら、形状変化する剣と言っても、あの剣自体も何十キロあるんだよ。見渡せないな。

受け止めるのは、不可能。ユウくらいの『怪力』でやっとだろ?

馬鹿げてやがる。

質量も相当だ。

厄介な能力はそのままか。

空間が大きく切り裂かれている。

ペガサスが、混乱してるじゃないか。そりゃそうだよな。

元の位置から、三、四キロは飛ばされた。

何が起きたのか、意味がわからないだろうよ。

あの姿から、今のオレを捜すのは難しいみたいだな。

小さすぎるからな。好都合でもあるか。

山脈とは違う方向を捜している。

今の内に仕込めるだけ、仕込もう。

勿体ないが、『酒神』の酒ガメを、『酔水神龍』に呑み込ませるか。

闘う時は、秘蔵のコレクションをチビチビやるしかないな。

念の為、『宝物』に練り込む――。

『酒神』の酒ガメに、ため込んでいた手作り酒は、おサラバだ。

「酔水神龍よ。コレを全て飲み込め。飲み込み終えたら、あの大森林と山脈を徐々に食らえ、そして、この星の地殻の上物を食らえ。オレが呼び出すまで、この星の大気中に霧散しろ」

一旦、このサイズでジニアスの頭についてみるか。

ペガサスだと、感づかれるかもしれない。風の精霊達に頼ろう。

「風の精霊よ、オレの意のままに」

ジニアスの頭に、しがみつく。

髪の毛一本一本が、黒い木に見える。

トライデントを振り回し、辺りを刈る。

思いっきり、頭であろう地面を突いてみたが、ビクともしない。

頭にいるのがわかったんだろう。手で髪を掻きむしって来た。

サイズが違い過ぎて、何だかわからないが、指と思わしきモノから逃げるのに必死だ。

頭も振っているようだが、あいにくオレには『揺れ』は通じない。

ココから直接、脳を目がけて、《大振動》を起こせば、ダメージを食らうか?

一寸法師になった気分だぜ。

耳にも《大共鳴》を食らわせるか。

「――~~《大振動》《大共鳴》~~――」

効果がない。

生身の部分も影響しないのか。

心臓、脳、脊髄、味覚。もう少し確かめる必要がある。

後、十分間は稼ぐ。その頃には、ヨシ達が帰るだろう。

『ズシャッーンッ!』

暴れ牛みたいな奴だ。

頭を地面に叩き付けてる。

頭は危険だな。

食われそうだが、舌を狙うか。気持ち悪いが我慢だ。

上手く行けば、コイツの使える能力が後一回になる。

かなりの恐怖を感じるな。何処までも続く洞穴だ。

歯もとても受け止められるようなモノじゃ無い。

噛まれたら、すり潰される。

体を液状にしよう。

デカく長い舌だ。切ってみるか。

「―――――《大大水刃》――――――」

舌さえ、元に戻るのか。次は爆撃と重力。

「―――――《水重爆撃》――――――」

コレは、唾か!?マジかよ。これだけで防ぎやがった。

『グチニ、イル、フォンフンオ!!!』

息を吸い込んでいる。口に吸い込まれる。吸引力がヤバい。

「《トライデント》よ、オレを外へ放り投げろ」

――あぁ、やられた。右足を持ってかれたな。

唾液と混じりすぎたか・・・。逃げ切れなかった。

こりゃあ、常に死と隣り合わせだな。

水で足を生成する。

山脈とは逆側に誘導しないとな。

ペガサスの方が逃げる時は速い。

「ペガサス、あっちへ走れ。空ではなく、地面を駆けるんだ」

豊かな自然のお陰で、隠れ場所はある。

広範囲貫通型の攻撃に徹する。

「―――――《水震大砲》――――――」

確かに足の腱を根こそぎ削いだはず。少し転びそうになっただけでまた元通りか。

ノーダメージ。でも、コッチに意識は向いた。

ヘカトンケイルは、生きていた。だからこそ、有効打を与えることが出来た。

有効打を与えるには、別の方法が必要なんだな。

後二分間待つ。隠れながら、攻撃を繰り返すか。意識をコッチに向けるだけでいいんだ。

二分後に皆、この星から帰ったと想定して手札を切って行こう。

五キロ近づく。

オレの体の振動数をあげる。

――《多重大振動》《多重大酔渦》

オレが動くだけで、波が出て、辺りが揺れている。

いい具合だ。二分経過したな。

ココからは、やりたい放題やらせて貰う。

この揺れはどうだ?堪えられるか?半端じゃねぇぞ?

『――盛大に揺れよ!!大地を割りつくせ!!!――』

《――~~《《~《天地鳴動》~》》~~――》

『ビシィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ、グググググワワアアア―――――ッン、グラァァァ――ン、グラァァァ――ン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、ビシィィ、グガンッワンッグワン、ビシィィグラン、グガンッワンッグワ、、ビシィィ、グラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、バキッ、ッグワ、、ビシィィ、グラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグワングラン、グガンッワンッグググググググッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

成功だ。

ジニアスは、転がり立ち上がれない。

この揺れは、十分以上続く。

星がメチャクチャに、なるのが難点だがな。

グレイスと、ランの作った山脈と大森林は『酔水神龍』が呑み込んでるな。

ココまでは、問題ない。

揺れてる間は、ペガサスに乗って、高見の見物とさせて貰うぜ。

『酔水神龍』に仕込んだものは、後十五分後には使えるだろう。

精霊達の知恵とオレの能力を注いだモノ。

◆◆◆◆◆

※ケイ視点

ダイスの仕業か?

地面が割れまくり、海水が溢れてる。

大地が踊っているようだな。

山脈までもが海水に飲まれていく。

高度を上げたままの方がいいな。

彼処一帯は・・・・・・・・・・・・、人型の大地・・・・・・。

いや、巨人・・・・・・。

ジニアス!?

どうなったら、ああなるんだよ!?

――規格外の大巨人。巨人の化け物だな。

あんなのとどうやって、戦う?。

ダイスを捜すか。状況を聞いた方が早い。

「待たせた、約束通り、来たぜ!」

「おぉ、待ってたぞ。随分と豪華になったな。ハハハッ!今、状況を話すぜ。この揺れは、後五分以上は続く。ココに来る途中、おかしな一帯を見たか?」

「あぁ、巨人の化け物だろ?大地が人の形で暴れてるのかと思ったよ。ありゃ、やっぱり、ジニアスなのか?」

「そうだ。呆れるサイズだろ?人の肉体じゃない。機械でもない。あの体は、精神体。生命エネルギー。動力限は『Earth』二つ。何回も攻撃したが、全て元に戻る。広範囲攻撃も試したが、駄目だ。生身部分では、脳震盪を起こさせようとしても駄目だ。舌を攻撃した時に、足を一本持って行かれたよ。ハハッ!洒落にならない相手だぜ」

体を攻撃しても、元通りになるのか。辺り一帯を破壊してみるか。後は、真空で囲む。

それで、動いているなら、生身部分の攻撃も無駄ということだ。

「オレが前衛、ケイは後衛で行こう。もう、オレ等しかこの星にいない。やりたい放題やって大丈夫だ。万が一の為に、コレを渡しておく」

『黄金の林檎』?何に使うんだ?

「この『黄金の林檎』に、グレイスの『星』の能力が入っている。二つしかないから、一つずつ持とう。もっと、貰えば良かった。ケイは、『雷』等をデカいサイズで落としてくれ。考えられる攻撃は全て試せ。オレは、正面で注意を引きつける。お前は光速で暴れろ。色々試して、何が有効打になっているか分析もするんだぞ。アイツが、能力を使いそうな時は、近づくな。ココからは頭も『光速』化しろ。いい外套を貰ったな。天空は任せた。下の領域は、オレの領域だ」

「了解。ドンドン仕掛けていく」

「オレは次は『精霊達』と共に攻撃を仕掛けてみる。行くぞ」

仕込んであった二層の雲をジニアのいる場所に展開させる。

昼から一瞬で夜に変わったと思う程、黒い雲。

ばらまいていた鉱石が星のように光っている。

夜空と光と昼が混じった不思議な空。

『ケラウノス』の形状を矛に変える。先端は尖らせて、両刃の斧にした。

光の外套は、便利だ。《Light Brain/光脳》を常時発動出来る。

考えるというより、意識しただけで、状況把握、分析、空間把握が出来る。

もう、ジニアスの移動するであろう一帯の空は、『オレの完全領域』だ。

早速、真空で囲ってみたが。普通に動いていた。

「ダイス!真空で囲っても、動いている。生身部分だった所も関係ないな」

「了解だ」

『アアアア!!!!ンンワァワァァァッァァァァアアアアアアオオオオオ!!!』

コイツに理性があるのかな?

夢でも見てるみたいな・・・・・・、映画でもこの迫力はない・・・・・・。

生々し過ぎる・・・・・・。

『ンアァァァ!!ンァアアアア、アアア、クゥゥゥ』

ダイスが、トライデントに水を混ぜ、巨大な矛を振り回している。

何度も何度も切り刻む。

切られる度に、ジニアスはよろけるが、元に戻っていく。

足場が悪いんだろう。ふらつきながら立っている感じだ。

ダイスには海の揺れは関係ない。

この差は大きい。

オレも高威力で貫かせて貰う。体を包んでやるか。

「ダイス!ジニアスから離れろ!その辺りを焼き尽くす!!!」

「おう、わかった」

『《―――光よ、在れ!《Ray/レイ》――――》』

辺り一面、体全てを焼いたのに、また元に戻っていく。

この手の技も駄目か。

ダイスのトライデントで切った部分より、回復が早い・・・・・・。

この差は―――。

ジニアスは精神体。ダイスは精霊と共にと言っていた。そこがオレとの境。

ヒドラの時と同様か。

ダイスにも一応伝えるか。

「ダイスは精霊を纏っているんだろう?ヒドラの時と同じように一気に出来ないか?」

「わかっているが、今はまだ、仕込み中だ。もう少し待て。このサイズを消すには、最大の威力で放てた方がいいだろ?タイミングを見てるんだ。使えるのは、一度だけ」

ダイスも考えて、先手は打っていたか。

なら、今は時間稼ぎだな。

オレは無数の『雷』『暴風』『光刃』を『ケラウノス』で攻撃をする。

ジニアスは、一見、ズタボロに見えるが、ヒドラより、回復が早い。

もう、何千、何万と切られているのに元に戻る。

一応、両腕を切り飛ばし、遠くに捨ててみた。

腕が生えてくる。足も同様だ。

首もはねたが駄目だ。

それでも繰り返す。繰り返し続ける。

オレとダイス、二人共に。

『死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイ死ナナイアハッウハハハハハハハハハハハハハハハハハッハアッハハハハハハアハッアハハハハハハハハハハハハハハハハハッハアッハハハハハハアハッアハハハハハハハハハハハハハハハハハッハワッハハハハハハアハッアハハハハハハハハハハハハハハハハハッハアッハハハハハハ!!!!!!ヒャハァアアアアアアァアァアアオウオウオウアアアハハハハハ!!!!!無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ無駄ダ。オデハ、ゴロゼナイ!!!!ハァアアハァアアハハハハハハハハハハハッハハハ!!!!!』

「ケイ、離れてろ。コイツを真っ平らにする0.1ミリ以下の刑だ」

ダイスの体が歪みが今までにない程、大きく『狂う』、何重にも重なり、ダイス自身が何人もいるように見えた。

◆―◆~~《Crazy Gravity Distortion/イカれた重力の歪み》~~◆―◆

ジニアスは、一枚の紙の様に薄くなり、地面にめり込んでいく。

『Earth』が動力限と言ってた。アレは『命』『時間』『空間』の塊。

一つは、戦争後の昔の地球。もう一つは、地球の予備。

「ダイス、『Earth』を破壊するしか無いんだよな・・・・・・。今の所、壊せる確証もない。壊せたとしても、あの『命』の塊を・・・・・・、殺す事になるな・・・・・・」

「そうだ。オレが始末する。『Earth』だろうが、気にしない。お前が、気に病む必要はないさ。オレには迷いもない」

ダイスの声は、いつもより真面目で、低く暗いトーンだった。

・・・・・・余計な事を言った。

「ジニアスが元に戻ったら、この星の『命』を賭けた技を浴びせる。『黄金の林檎』の『星』の準備はしておけ。アイツも能力を使ってくる可能性はあるから、油断するなよ」

『ウンナアナナナナンアアアアアアンァァアアアア!!!!!!!』

ジニアスは、人から獣そして獣すらやめた別の存在みたいだ。

「ケイ、早く行け!!!」

オレは、天に昇り、そこから光景を眺めていた。

確かに、ダイスの言った通り、この星の『命』が集まっていた。

精霊と龍が一つになっていた。

「なぁ、ジニアス。とりあえず、邪魔だからどけよ。デカい体ごと消えろ」

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◆―――◆《世界樹/ユグドラシル》◆―――◆

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今まで、放っていた技とは、次元が違う。

『Earth』によく似ていた。

違うのは『命』の質。

どちらが、強力とかでは無く、『精霊』と『人間』の違い。

オレはやるべき事をやる。

この『星』はもう、壊れる。

『黄金の林檎』をたたき割る。

―――――《Star/星》――――――

大気を生成し、元の惑星のようにしようとするが、何回りも『星』は小さくなった。

ジニアスは消し飛んだように見えた。

大気の気配を捜すが、見当たらない。

――やったか!?

「ダイス、ジニアスの姿が消えた。手応えはどうだ?」

「デカい体は消えたな。まだ、油断はするなよ。アイツは能力を使わなかった。使おうと思えば、使うタイミングは幾らでもあった。死の間際まで使わないヤツはいないだろう?」

僅かに『時空』がおかしくなったような気がした。

「ケイ、オレの!!後ろに下がれェェェ!!!!!!!!!!!!!」

オレはダイスの言葉と同時に背後に廻る。

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| 7|||||||||| 《Chaos/混沌》|||||||||||w

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『間に合え!!死ンデもコイツを守り切れ!!!!!』

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~~~《《《《《《Ocean limit/大海の限界》》》》》》》》~~~~~~

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砂嵐の映像とダイスの作り出した盾の様な大海が混じり合う。

ダイスが砂嵐みたいな空間に飲まれていく・・・・・・。

「ケイ・・・・・・、林檎だ。オレの・・・ウィ・・・ス・・・キー・・・・・・・・・」

―――――《Star/星》――――――

『星』と呼ぶにはあまりにも小さい。直径三十メートル程の『星』

その中は、海水と砂浜があった。

小さな、プライベートビーチ。

昔、こんな所でダイスとユウとよく遊んだな。

またさっきと同じ様に、大気を作った。

――『星』の外は、歪み、崩れ、消失していく。

幻だったかのように。

ダイスは消えた。

何処にもいなかった。

現実味がない。

ダイス?早く出てこいよ・・・・・・?

その手のジョークは、あまり好きじゃないぜ?

オレの体は海水と《Aegis/イージス》が守ってくれた。

出鱈目なデタラメなどうしようも無い程、意味のわからない混沌が星の外にあった。

遠くに見えた宇宙がジワジワと混沌に変わっていった。

この『星』の強度が高いのか混沌には、変わらなかった。

ジニアスは、この『星』にはいない。

混沌は、ジニアスそのものだった。

オレの手にあるのは、ダイスの『ウィスキー』だけ。

この『ウィスキー』は、ユウと再会した時に、貰った酒だ。

ダイスは、この酒だけは舐める様に飲み、一口ごとに蓋をしていた。

奥歯が割れて、血が出た。

拳からも血が出た。

ボンヤリと混沌を眺めた。

『現実現実現実、無慈悲無慈悲無慈悲。混沌混沌混沌。カオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオス。『ラストステージ』、あ、あ、あ、あああ、あああぁ、『ゼウス』も失え。本当に最後で終わり』

無情が響きを持って、幾つかの単語を並べてる。

混沌に雑音が響く。

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